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2006.06.09

【最近よくあるご質問】 BRIs の知財環境について

お客様から頂いた各種お問合せに対し、渉外部員が担当部門の協力を得て、お答えします。
今回のご質問は:
NGBさんは北京事務所を持たれ、中国の専利渉外事務所や模倣品情報に精通しておられますが、いわゆるBRICsの他の3ヶ国に関する、知的財産をとりまく環境についてどうお考えですか?
おかげ様でNGB北京事務所も2002年の開設から満4年を越えました。その間、NGB各種サービスをとおして最新の中国情報をお届けし、また、多くのお客様に中国へのご出張の折にお立寄り頂き、微力ながら日本企業様のお役に立てて参りましたこと、嬉しく存じます。一方で最近は、B・R・I のブラジル・ロシア・インドに関するお問合せも、少しずつ頂く様になって来ていますので、これらの国々についても、一層の情報収集の必要性を感じているところです。

ご存知の様に、BRICs4ヶ国は、その人口及び経済成長率から、今後世界経済の重鎮へと成長していくと目されている国々で、市場/生産拠点のターゲットとして世界中の企業から注目を集めています。知財の分野でも、権利取得の迅速化、権利侵害に対する取締りの強化、模倣品の国外流出に対する水際措置の強化、技術移転に関する規制緩和等々、知財の保護強化が先進諸国の政府・企業団体から求められています。BRICs各国の政府も、海外投資を呼込むためにかかる要求に応える努力を行っていますので、今後はこれら諸国の知財をとりまく環境も、少しずつ改善されていくものと考えられます。

例えばインドではこの5月、特許審査期間の短縮を目的としたルール改正が行われました。同改正ルールによれば、審査請求から6ヶ月以内にファーストアクションを発行することが審査官に義務づけられ、一層の早期権利化に期待が持たれます。一方で、こういった新たなルールが遵守されているか否か、継続的なモニタリングを行ってお客様に最新の情報をご提供することも、我々NGBの大切な役割であると考えています。

こういった状況を踏まえ、NGBではこのたび「第3次アジア東欧プロジェクト」を立上げました。本プロジェクトではB・R・I のブラジル・ロシア・インドに加えて、模倣品問題で頻繁に名前の挙がるウクライナ、ベラルーシ、アラブ首長国連邦およびトルコ、合計7カ国12都市を、6つのチームで分担して訪問、情報収集して参ります。第1次(1994年)、第2次(2004年)に続く今回の第3次プロジェクトでは、訪問対象国も最早「アジア」「東欧」といった枠から大きくはみ出てしまっていますが、NGB社内では今までの経緯からこの名称を使用しており、ここでも便宜上「第3次アジア東欧プロジェクト」名をそのまま使用させて頂くことをお許し下さい。

上記7ヶ国への訪問は今秋以降、順次実施していく予定です。プロジェクトの成果は本WEBマガジンでも折々ご報告させて頂きたいと考えていますので、どうぞご期待下さい。

(渉外部 柏原)

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