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2012.02.16

アメリカ特許庁、Official Fee の2013年改定案を発表

アメリカ特許庁は2月7日、特許出願・審査・維持等に関する Official Fee の改定原案を発表、併せて諮問委員会 (Patent Public Advisory Committee; PPAC) に同案の検討を要請した。
http://www.uspto.gov/aia_implementation/index.jsp

同原案では、戦略的に減額される項目も散見されるものの、多くの項目において増額されている。減額と増額のバランス配分で明細書のコンパクト化・短期間での権利化へ出願人を誘導、審査の負担を軽減するとともに庁財政を安定化する狙い。2013年2月の適用を目指す。なお料金改定の対象となるのは特許・意匠・植物特許を含む「Patent」であり、商標は含まれていない。

特許庁の主張ならびに改定の要点は、以下のとおり。

改定目的と効果の試算
・バックログの解消
現在67万件ある審査滞貨案件を、2015年に33万件以下に減少。
・審査期間の短縮
ファーストアクション発行までの期間を2015年に10ヶ月まで短縮(現在28ヶ月)。
登録までの期間を2016年に20ヶ月まで短縮(現在34ヶ月)。

主な項目の改定額/率
・出願時費用は、$1,250から$1,840へ47%の増額
・超過クレーム費用は、84%(独立クレーム)及び67%(合計)の増額
・RCE費用は、$930から$1,700へ83%の増額
・登録時費用は、$2,040から$960へ53%の減額
・年金額は、3.5年次、7.5年次、11.5年次とも、各々42%、26%、61%の増額
詳細は、下記の新旧料金比較表を参照のこと。

諮問委員会では今後、公聴会などをとおして一般の意見を収集、レポートを作成の上、特許庁に提出する。特許庁による最終改定案の発表とパブリック・コメント募集は、6月に行われる予定。

(渉外部 柏原)

Official Fee 新旧比較表 (アメリカ特許庁作成資料より)

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