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2016.12.20

【セミナー開催報告】 タイ商標セミナー [2016年11月]

2016年11月22日(火)及び24日(木)にタイ商標セミナーを開催致しました。講師として、SATYAPON & PARTNERS事務所の代表者であるSatyapon氏を招き、総勢80名の皆様にご参加を頂きました。

長らくマドプロへの加盟が待たれていたタイですが、今年7月の商標法改正を経てようやくマドプロへの加盟に向けた準備も整いました。施行されるまでには今しばらく時間がかかりそうですが、今回の講義では改正内容に照らした細かい実務についてご説明頂きました。

今回の主な改正点としては、(1)商標の保護対象の拡大(音の商標・立体商標の保護)、(2)一商標多区分制度の導入、(3)識別力の基準の規定、(4)連合商法の廃止、などが挙げられますが、実務にどのような影響が及ぶのかは弊社スタッフも含めて非常に関心の高いところです。商標調査を行う場合の調査範囲をはじめとして、一商標多区分出願を利用する場合のメリット・デメリット、連合商標の廃止に伴うアサインバックによる引用商標の克服可能性など、実務に直結した内容を分かりやすく明快に説明いただきました。どれもこれから商標出願が必要な場合には検討すべき重要なポイントです。

タイの識別力の判断基準が厳しいことをご存知の方は多くいらっしゃいますが、識別力の判断基準についても商標審判部と裁判所の判断基準が異なる点を、多くの判例を取り上げて具体的に説明いいただき、ご参加頂いた方にも大変好評でした。

Satyapon 氏は、無類のワイン好きであり、自宅のワインセラーには常時300本以上のワインがストックされているそうです。セミナーの打ち上げに立ち寄ったワインバーでも、上級なワインを次々とオーダーされており、日本の国産ワインも十分に楽しんでいただけたようです。テイスティングされる光景は、実に様になっており映画のワンシーンのようでした。

セミナーにご参加頂きました皆様に、改めて御礼申し上げます。NGB商標部では、今後も、お客様のご興味に即応すべく、様々なセミナーを企画・開催する予定でございます。セミナーについてのご要望等がございましたら、ぜひお問合せフォームよりご連絡ください。

(商標部 横田)

[スライド一例:多区分出願の説明]
[スライド一例:識別力に関する事例紹介]

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