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2008.09.22

野崎篤志

【BRICs フォーカス】 BRICsにおける2001-2005年技術分野別出願状況

NGB・IP総研では、2008年7月にWIPO(世界知的所有権機構)より発表された統計データを用いてBRICs諸国における2001-2005年技術分野別出願状況を取りまとめた。
2008年7月にWIPOが発表したデータは、2001-2005年における各国技術分野別特許出願件数の平均であり、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の4カ国を含む主要29カ国について取りまとめている。国際特許分類IPCベースに35技術分野に展開している。

図1にBRICsにおける技術分野別出願件数比率を示す。また表1にBRICsにおける2001-2005年における技術分野別平均出願件数を示す。

BRICs諸国の中で最も顕著なトレンドを示しているのがインドである。インドでは医療機器(Medical technology)、有機化学(Organic fine chemistry)および医薬品(Pharmaceuticals)関連特許出願が目立って多いことが分かる。

インドの1970年特許法では医薬品関連特許・物質特許の保護が十分ではなかったが、1999年・2002年の特許法改正によって医薬品・物質特許の保護水準が向上したことによって、図1に示したような出願傾向になったと考えられる。

ロシアでは食品化学(Food chemistry)の平均出願件数比率が他3カ国に比べて多い。また医療機器(Medical technology)もインドほどではないが、比較的多い分野である。

ブラジルでは家具・ゲーム(Furniture, games)や処理・操作(Handling)、その他一般消費財(Other consumer goods)、その他機械(Other special machines)、輸送用機器(Transport)といった技術分野の出願が多いことが分かる。特に輸送用機器関連特許が多い背景としては、ブラジルは2007年自動車生産台数では日本・中国・ドイツ・米国・韓国・フランスに次いで7位に位置しており(OICA Production Statisticsより)、世界各国の自動車メーカーが工場を設立していることが考えられる。

最後に世界最大の人口を抱える中国は、他3カ国と比べてオーディオビジュアル(Audio-visual technology)、コンピュータ(Computer technology)、デジタル通信(Digital communication)、通信(Telecommunications)技術関連特許出願が多い。情報・通信機器メーカー大手の華為(Huawei)や中興通訊(ZTE)などを筆頭に国内メーカーのみならず、海外企業も電気機器・電子機器関連も積極的にこの分野へ特許出願していることが窺える。

(IP総研・技術第5グループ[IPアーキテクト]・野崎)
 

図1 BRICsにおける技術分野別出願件数比率
表1 BRICsにおける技術分野別出願件数

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