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2013.11.27

【特許・意匠ニュース】「グローバル特許審査ハイウェイ」の開始

2014年1月6日より、「グローバル特許審査ハイウェイ(GPPH)」が開始される。
 
PPHの開始により、先に出願した第1国の特許庁で特許要件を満たすと判断された出願について、後に出願した第2国において早期審査を受けることが可能となった。 さらに、近年、PPHの利用対象案件の拡大を図るべく、国際段階の審査結果に基づいたPCT-PPH、第1国と第2国における出願の順序を問わないPPH MOTTAINAIが開始された。 しかしながら、利用可能なPPHの種類は国によって異なっていたため、国ごとにPPHの種類を使い分ける必要があった。

この度開始されるグローバル特許審査ハイウェイにより、以下の13か国・地域間においては全ての種類のPPHが利用可能となる:

 日本、米国、韓国、英国、デンマーク、フィンランド、ロシア、カナダ、スペイン、北欧特許庁、ノルウェー、ポルトガル、オーストラリア

これにより、各国間においてPPHの種類を使い分ける必要がなくなるため、多国間にわたるPPHの申請の際の手続きの簡略化が期待できる。

なお、PPHに関連する話題として、日米欧中韓の5か国・地域の特許庁による五大特許庁長官会合が開催され、2014年1月より五大特許庁相互間でのPPHを開始することに合意したことも発表されている。 これにより、すべての種類のPPHが五大特許庁間で相互に利用可能となる予定である。

このように、PPHの利用範囲の拡大、及び手続きの簡略化に関する取り組みが積極的になされており、今後のPPHの利便性の向上が期待される。

(記事担当:特許第1部 田中康太郎)

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