IP NEWS知財ニュース

  • 知財情報
  • アーカイブ

2014.05.13

柏原 雄人

中国
2014年4月30日 改正商標法実施条例の公布

本年4月30日、ようやく改正商標法実施条例が公布され、改正商標法とともに5月1日より施行されております。未だ運用が定かでない部分が多いことは否めませんが、改正商標法実施条例等で今回明らかとなった、特に重要な変更は下記の通りです。

1. 一商標多区分出願制度の採用
多区分出願が可能となりましたが、二区分目以降の出願公費は、一区分目と同じ800
人民元に決定され、減額されませんでした。但し、現地代理人によっては、代理人の
出願手数料が、二区分目以降は減額となるところがあります。

尚、多区分登録は、特定の区分のみを分割譲渡することはできません。

2. 出願受理通知の変更
旧法下では、出願日から約1ヵ月後に「出願受理通知」が発行されていましたが、5月1日以降は、指定商品・役務の審査完了後に「出願受理通知」が発行されることになります。従って、出願日から「出願受理通知」が発行されるまでに数ヶ月かかると予想されますので、出願番号を早期に確認することはできなくなります。

3. 指定商品・役務の補正に関する変更
指定商品・役務の補正指令に対する回答期限は、草案では15日以内となっていましたが、30日以内と決定されました。但し、指令通りに標準記述へ補正または削除しなかった場合、審査部はいきなり「不受理通知」を発行することができるようになりました。つまり、補正の機会は1回のみしか与えられなくなり、これまでのように何度も補正することができなくなりますので、補正対応には極めて注意が必要です。但し、当面は審査部の運用が安定しないと予想されます。

尚、標準記述ではない商品・役務記述に関しては、出願時にカタログ等の資料を提出することが可能です。

4. 審査意見書制度の新設
審査意見書制度が新設され、実体審査において、商標局が出願内容について説明又は補正する必要があると判断した場合に、審査意見書が発行されますが、応答期限は15日以内と決定されました。

但し、具体的にどのような場合に審査意見書が発行されるかは、依然として不明です。

5. 分割出願制度の新設
分割出願制度が新設され、一部拒絶査定の通知を受けた場合、15日以内に拒絶査定の
対象とならなかった商品・役務(区分)を分割出願することが可能です。但し、分割
出願が認められるのは、一部拒絶査定の通知を受けた場合のみであるため、非常に限
定された分割出願制度となっています。

6. 審査・審理保留の明文化
実施条例において、「審査及び審理において、申請人の要求に応じて関連先行権利案件の審理結果を待つ期間は、審査・審理期限には含まれない」と規定されました。従って、審査・審理期限が明確に規定された改正商標法下において、裁判所や商標局において審理中の先行権利が確定するまで、当該案件の審理を保留とするよう請求できることが明らかとなりました。

7. 普通名称化を理由とする取消請求の新設
登録商標がその指定商品の普通名称となった場合、いかなる単位又は何人も商標局にその登録商標の取消請求が可能となりましたが、商標局は、請求を受けた日より9ヶ月以内に決定を下さなければならなくなっております。

改正商標法に関する主な改正点につきましては、2013年9月12日の「商標NEWS」に掲載しておりますので、併せてご参照下さい。

                          以上

(商標部 研壁)

関連記事

お役立ち資料
メールマガジン