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2015.06.22

柏原 雄人

【南アフリカ訪問記2015】 前編: 模倣品マーケット

NGB商標部では、現地代理人及び知的財産局の視察、情報収集を目的とし、南アフリカ(以下、南ア)のプレトリア、ヨハネスブルグに訪問して参りました。昨今、お客様より次なる関心の高い国としてアフリカの名を耳にすることが増えたためです。以下、簡単ではありますが、街の空気と商標事情をお届けできればと思います。

入国~ヨハネスブルグへ

訪れたのは、5月末。南半球の南アは、これから冬になるシーズン。5月とは思えない暑さの東京から、いざ真逆の気候の国へ。日本から南アまでの直行便はなく、香港経由のフライトです。乗継を含め、約20時間の長旅となります。アジア人でごった返す香港国際空港ですが、ヨハネスブルグ行のゲート前は、いかにもアフリカ人らしい大柄な人々ばかり。英語を話す人も意外と少ないようで会話もよく聞き取れません。赤いパスポートの日本人は自分達だけ。インターネットで「ヨハネスブルグ」を検索すると、出てくるのは「世界一治安が悪い都市」「犯罪者の巣窟」等、これでもかと旅行者を不安にさせる言葉ばかり。ワールドカップで治安も良くなったと言われる南アではありますが、今回は、いささかビビりモードのNGB一行。緊張が一気に高まります。

しかしながら機中の人となってしまえば不安も少し和らぎ、南アフリカ航空の機内食も日本人の口にも合う味付けで、癒されました。後は寝ては起きての繰り返しで、香港から約13時間、ようやくヨハネスブルグ国際空港(通称:オリバー・タンボ空港)に到着です。

空港で現地代理人を待たせているため、急いで入国審査へと向かいます。入国審査でも一苦労あるとの事前情報が頭をよぎりつつ、係官におそるおそるパスポートを提示。すると、係官はニコっと笑い「Japanese? コニチワ!」で終了。何ら質問はなく、あっけなく入国審査完了となりました。無事、スーツケースをピックアップし、現地代理人と合流。ホテルに向かう途中で、模倣品マーケットに立ち寄るプランです。現地での移動は、公共交通機関やタクシーに頼らず、現地代理人手配による車にお世話になりました。車窓から見える風景は、いかにもアフリカ的なものではなく、例えるなら、アメリカの地方都市のような第一印象でした。

模倣品マーケット視察

1ヵ所目は、空港から車で30分足らずの場所にあるBRUMA CITY Market、別名 China Market へ。中国人が多く居住する地区の簡易な作りのショッピングモールで、10坪程度の均一な大きさの店舗スペースに、商品が並べられています。薄暗い照明もあいまって、怪しさ倍増です。主に有名ブランドのバッグ類や衣類、靴の模倣品が多く見受けられました。ブランドロゴがデカデカとして派手なものが当地では人気とのこと。原色・多色使いのような「目立つ」ものが好まれ、お国柄と言えます。模倣品の多くは、南ア国内では製造されず、中国から流れてきます。当局による摘発も頻繁に行われるそうですが、中国人が裏で経営し、現地人に店員をさせて、自分達は捕まらないようなやり方。摘発されても何度もまた販売を再開するという手法で、当局も手を焼いているようです。

日を改めて、2ヵ所目は、プレトリアのダウンタウン。CBD (Central Business District) と言われるエリアは、企業や官庁の大型ビル、大劇場等の文化施設が立ち並び、活気に満ちています。しかし、そのようなエリアから数分歩いただけの路地には、青空フリーマーケットのような露天商が軒を連ね、通行する人々の出で立ちも一変、少し危険な雰囲気に。売られているものは、スポーツウェアやバッグ、靴等が多く、現地代理人の話では、ほとんどが模倣品。中には、拾ったものを売っているのでは?と思わせる屋台もありました。

さて、模倣品対応ですが、南アでは、登録商標の税関登録手続きが簡便かつ実効性が高いと言われています。南アには、アフリカ大陸有数の港がダーバンにあるため、そこでの水際措置を可能にしておくことは、模倣品対策の観点で非常に重要です。また、隣国から南アへ模倣品が流入してくる場合もあるため、陸路国境での差押えも重要。もし、南ア国内へ模倣品が入ってしまった場合には、各店舗を摘発してもきりがないため、倉庫を特定して、摘発する方法がある程度有効とのこと。尚、税関登録されていない場合でも、警察が怪しいコンテナを調査して、模倣品の差し押さえを行う場合もあるそうですが、まずは商標登録を得て、税関登録を行うことをお勧めします。

(商標部 関口・草野)

=>後編[商標局視察]に続く

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