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2017.03.17

【特許・意匠ニュース】カナダ意匠出願に関する実務変更

2017年1月16日付で、カナダ特許庁よりカナダ意匠出願に関する実務変更が発表されました。 以下の6点が変更になりました:

1.動的意匠の審査上取扱いの変更
 従来は動的意匠の各状態がそれぞれ別の意匠として審査されていましたが、一連の動的意匠として認められることになりました。

2.色彩を意匠の特徴の一部として登録可能に
 意匠の構成要素として色彩を登録することが可能になりました。

3.オフィスアクションへの応答期間の短縮
 従来はオフィスアクションへの応答期限が4か月でしたが、3か月へと短縮されました。

4.優先権証明書が提出されている場合の早期審査着手
 従来はカナダ出願日から6か月で先行技術調査が開始されておりましたが、出願人により自発的に基礎出願の優先権証明書が提出された案件に限り、早ければ基礎出願日から6か月で先行技術調査が開始されます。

5.“Notification of Possible Refusal” の発行
 出願が意匠法に記載された登録要件を満たさない場合に発行される庁通知が、従来の “Final Report” から“Notification of Possible Refusal” へと変更になります。“Notification of Possible Refusal”が発行された場合、出願人は、3か月以内に審判部(Patent Appeal Board)へ不服申し立てを行うことが可能となります。

6.意匠登録日の遅延の起算日の変更
 カナダでは所定の費用の納付とともに遅延申請を行うことにより意匠登録日を6か月遅延させることが可能です。従来は遅延申請日が登録遅延の起算日でしたが、今後は、(1)登録査定日、(2)前回の登録延期期間の満了日、(3)遅延申請の受領日のうち最も遅い日が起算日となります。

(記事担当:特許第1部 田中)

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