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2006.04.19

サロン座談会開催報告:中国特許明細書における翻訳問題=現状と今後の対策

2006年4月19日、NBT専属翻訳者の衛福星氏を上海より招き、標記のテーマにてサロン座談会を開催した。当座談会には弊社の「クレーム翻訳チェックサービス」を定期的継続的にご利用頂いているお客様を中心にご招待し、結果13名のご参加を得た。
座談会の前半は、翻訳者衛氏より、最新の中国知財情報の全体の流れ、および、日中翻訳問題について、具体例を交えて解説を行った。後半にはフリートーキングの時間を設け、参加者の活発な意見交換が行われた。「翻訳者より直接アドバイスを受けるのは初めて」、「疑問点をその場で回答いただき、大変有意義であった」、「同じ悩みを持つ他社担当者の話を聞くことができ、参考になった」とのご意見を頂くことが出来た。やはり関心の高いテーマであるためか、極めて熱心にメモを取る参加者も多かった。

懇親会には12名の出席者が参加され、衛氏との和やかな歓談の場となった。またその場でさらに質問をする熱心な参加者もおられ、多くの参加者から継続的な開催の要望を頂いたことは、主催者として大変喜ばしいことである。

以上

追伸

ご参考までに、衛氏のお話の中で出た、和文中訳における誤訳例を2点、挙げておきます。本WEBマガジンの読者様におかれましては、今後の業務の一助にして頂ければ幸いです。

  1. 日本語の長音の誤解

    中国語の誤訳の例として漢数字の「一」を長音と誤解するケース。「モータ一体型」が「モータ体型」に相当する意味不明な中国語に翻訳される。

  2. 「以上」が示す範囲の相違

    日本語の「以上」は基準値を含むが、中国語では基準値を含むか否か、明確な定義がなされていない点に注意すべきである。「一種以上」との記載がある日本語明細書を中国語へ訳す場合、そのまま「一種以上」ではなく「一種または一種以上」と翻訳する方が好ましい。

NBT・サロン座談会風景(1)
NBT・サロン座談会風景(2)

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