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2009.06.10

ステントをめぐる訴訟でCAFCが地裁判決を一部差戻し

Cordis Corporation
Boston Scientific Corporation et al.
薬剤溶出型ステントをめぐりBoston Scientific Corporation(以下、BSC)とJohnson & JohnsonのCordis部門(以下、Cordis)が相互に特許侵害で争っている事件で、連邦巡回区控訴裁(CAFC)は、Cordisの「BX Velocity」及び「Cypher」ステントがBSC特許を侵害し、またBSCの「Express」「TAXUS Express」「Liberte」ステントがCordis特許を侵害するとしたデラウェア連邦地裁判決を支持した。

一方同地裁は、BSCの「TAXUS Liberte」ステントがCordis特許を侵害するとのCordisの訴えについて、同製品が米国と関連性を有しないので同地裁に管轄権がないとして、再訴可能な形で却下(without prejudice)し、BSCはこれを不服として控訴していた。今回CAFCは、「TAXUS Liberte」が米国と関連性を有するかどうかの問題は管轄権上の要件としてでなく、Cordisの損害賠償請求権の構成要素として検討されるべき事項である」と述べ、事物管轄権の欠如を理由に地裁が争点についての判断を下さなかったのは誤りであったとして、地裁に「再訴不能な形で(with prejudice)」Cordisの訴えを却下するよう指示して、当該部分について事件を地裁に差し戻した。

[Litigation Quick No.14 (2009.04.09)掲載]

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