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2023年9月12日、ブラジル産業財産庁（INPI）は、意匠マニュアル第2版を発表しました。同マニュアルは、同年10月2日より正式に発効しました。

ブラジルは、2023年8月1日からハーグ協定に加盟しており、今回の意匠マニュアル改定の主な目的は、ブラジルのガイドラインをハーグ協定のガイドラインと調和させることにあります。

主な変更内容は以下の通りです。
１. 意匠保護対象の拡充
・部分意匠出願が可能になりました。破線と実線、着色を使用して、保護を受けようとする部分とそれ以外の部分を表現することが可能です。
・2次元物品（フォント、印刷物、ロゴ等）が意匠権で保護されるようになりました。
・変化状態を含むGUIが一の意匠として保護されるようになりました。

２. DASの利用が可能に
・デジタルアクセスサービス（DAS）を利用した優先権主張が可能となりました（2023年8月1日～）。DASを利用した場合、ブラジルPTOに優先権証明書を提出する必要はありません。

参考
・ブラジル産業財産庁（INPI）、『意匠マニュアル第2版』
https://www.gov.br/inpi/pt-br/servicos/desenhos-industriais/arquivos/legislacao-di/Manual_de_Desenhos_Industriais_2a_edicao.pdf
・Kaznar Leonardos, BPTO publishes the 2nd ed. of the Industrial Designs Manual
https://www.kasznarleonardos.com/en/bpto-publishes-the-2nd-ed-of-the-industrial-designs-manual/

永田 智大
意匠案件を専任で担当。
権利化から係争案件、模倣品対策を対応。海外20国を超える意匠制度に精通し、意匠のスペシャリストとしても社内外から信頼を寄せられる存在。各国の制度についてYoutuberとしても活躍。メタバース空間の意匠にも詳しい。