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2023.11.09

外国法事務弁護士(中国弁護士)・日本付記弁理士 張 華威

【特許・意匠ニュース】中国:11月7日より「外国公文書の認証を不要とする条約」が発効 ~各種証明書の中国領事認証が不要に~

2023年3月8日、中国は<外国公文書の認証を不要とする条約>(以下「条約」という)を批准しました。条約は11月7日より発効し、即日から日中間でアポスティーユが利用できるようになります。(http://jp.china-embassy.gov.cn/jpn/tztg/202310/t20231024_11167061.htm)。

アポスティーユとは、「外国公文書の認証を不要とする条約」に基づく付箋による外務省の証明をいいます。アポスティーユを取得すると、日本にある大使館・(総)領事館の領事認証があるものと同等のものとして,提出先国で使用することができます。

中国において審判や訴訟などを行う際、公証・認証を経た委任状、代表者身分証明、現在事項全部証明書もしくは履歴事項全部証明書の提出が求められます。また、日本において収集した証拠を中国の裁判所又は特許庁審判部に提出する際も、公証・認証を行うことが一般的です。
最高人民法院は、当事者の事務的負担を軽減するため、「民事訴訟の証拠に関する若干規定」を改正し、2020年5日1日より身分関係以外の私文書については、必ずしも公証・認証を求めない(第16条反対解釈)こととしました。しかしながら、裁判において証拠を提出する際は、証明力の観点から依然として公証・認証をすることが好ましい状況となっております。
日本の公証役場には、公証を行った後、法務局長による押印証明及び外務省による公印確認まで一括して申請することができるワンストップサービスがあり、これを利用すると公印確認を取得するためにわざわざ外務省に足を運ぶ必要はありません。しかしながら、領事認証は中国ビザセンターに足を運ぶ必要があり、時期によっては予約に1ヶ月もの時間がかかる場合もあります。

11月7日の「外国公文書の認証を不要とする条約」の発効により、同日以降、外務省で公印確認をする代わりに、アポスティーユが利用できるようになり、領事認証が不要になります。日本の公証役場でも、アポスティーユまでワンストップサービスを利用することもできますので、利便性が大幅に向上します。これに伴い、中国大使館における領事認証サービスは11月7日をもって終了となりますので、ご留意ください。

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